私の展覧会鑑賞記

 

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No.0071

投稿日時 3月 3日

展覧会名 トゥールーズ=ロートレック展
会場 東武美術館
会期 2001年 1月 2日〜 3月 4日
投稿者名 匿名希望
鑑賞日時 2001年 2月25日(日)14:30〜16:00
感想 ロートレックというと、素人の私などには、すぐ「例の有名なポスター」が思い浮かびますが、今回の美術展では、いろいろな発見ができました。(というか、今まであまりにも知らなさすぎたという感じです)(汗)
油絵はどれも、丹念に塗りこめた、こってりとした明度の低い色調でその緻密な描写の仕方からは、対象となった人物の顔かたちだけでなく性格やクセまでも読み取ろうとしているかのような印象を受けました。それはたくさんのデッサンからも感じられ、技術の正確性と、着眼点の的確性があの『絵』を生み出しているのだと納得させられるものがありました。
それが一転、石版画になると、彩度は低いものの明るい色合いであの、ポスターへと続く、サラリとした画風に変わっていました。(解説を読むと、浮世絵の影響を受けたそうです)それでも、油絵の時の人物描写は受け継がれており、『線』こそシンプルになったものの、その一本一本が実に主張が強く、それまで、油絵で研究されつくしてきた人物の内面的な特徴を、1つの線の中で余すことなく表現しているようでした。
版画におけるさまざまな技法を取り入れての試みも、(不謹慎ではありますが)楽しく拝見しました。
芸術家の方々というのは、皆さんそうなのでしょうがとことん妥協をしない、かなり凝り性な性格がうかがえる展示でロートレックに対する認識が、ちょっと新たになった気がします。
それから、最後に。この東武美術館へは、今回初めて行ったのですが、随所にあるソファの数、エスカレータによる階の昇降、フロア全体の過不足ない大きさと鑑賞ルートの動線の配慮、足音の消音や外部の音の遮断性、洗面所のキレイさ(笑)等々..。古くからある美術館と比較して、なかなか得がたい快適さでした。思いついた時に最初の方の展示へ気兼ねなく戻れる、という建物の造りも作品の流れを見比べる上で、とてもありがたかったです。
今回のこの「ロートレック展」を最後に、美術館を閉めてしまうとのことでとても残念に思いました。機会があれば、また是非、再開してほしいものです。(ロートレックとは関係ない話で恐縮でした...)

 

 

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