| 感想 |
名前は知っていましたが、展覧会などで鑑賞するのは初めてでした。 土曜日で混むのを覚悟で行きましたが、意外に空いていてゆっくり観る事ができました。これでもかこれでもかと主張しぶつかってくるのでなく、何かあたたかく、つつみこまれているような安らぎの中で時が流れたように思います。 “磯千鳥”の波の形が、まるで千鳥を捕まえたいような。連れて行ってくれと手をのばしているような物語のようで楽しく、“荒海”のくだけちるような激しさと対照的で玉堂の思いの丈が伝わるようです。 “紅白梅““雲龍図““老松図”も惹かれますが、“山雨一過”の澄み渡る明るさの中から、涼やかな風が私の頬に吹き寄せてくるようでした。自然の風景の中に生活している人間がいて、私の幼い頃の原風景と重なり心地よく、 日本海の雪国で幼い頃を過ごしたので“吹雪”“荒波”の前からしばし動けず、絶筆の“出船”の船曳く男衆は近所のオジサンを思い出させ、その力強い筆運びから80歳を過ぎているとは信じがたいものでした。 |