私の展覧会鑑賞記

 

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No.0104

投稿日時 7月 3日

展覧会名 INDIA ラグー・ライ写真展
会場 Bunkamura ザ・ミュージアム
会期 2001年5月25日〜7月1日
投稿者名 大熊猫
鑑賞日時 6月30日(土)
感想 写真の中の『インド』はとにかくなんでもぎっしり詰まってた。ひと、ひと、ひと。車、馬車。建物。
はっきりとしたコントラストのモノクロ写真の中に砂塵が舞う中の人もひとりではなく大勢。
クローズアップの写真もあったが、街の様子、風景の中の人というタッチが多くあった。そのどれもが白黒なのに、熱が感じられた。通勤ラッシュの中の大人と混じって闘い生きる子供、馬車と車がごった返す路上の端で眠をとる横たわる人。リアルな生活が切り出されている。
インドというひとつの場にあってテーマは多岐に渡っていた。それをたどることで、わたしなりのラグー・ライのイメージができあがってくる。
前述のような必死で生きる人々の姿、宗教行事に集う娘たちのはにかむ姿、そしてプロレスの学校の生徒、映画館の前の人、大地震による廃墟あとにのんびり集まってきたような3頭の牛。作者は祖国を優しく、そして真剣なまなざしでとらえる。
真剣な眼差しは「ガス事故後に堀出された子供の死体を真正面からとらえた写真」、「老人のクローズアップでその顔よりも大きく顔にかぶさった骨がゴツゴツの腕」などに真面目な鋭い視点が感じられた。
モノクロで充分熱が伝わってくるのだが、展示は途中半分からモノクロ写真からカラー写真へときりかわる。
カラー展示は目にとびこんでくる原色の色。娘の服の赤が青い空と風景をバッグに飛び込んでくるもの。(しかし、それも背景には何人かの娘が集っていた。)
不思議な原色の色感覚は、群れの中で作者がみつけた「色」なんだろうと思った。インド独自の艶かしい仏像のクローズ・アップ。
凄まじいが精神性のあるインドの生活を真正面からシャッターを切る作者に信頼に近いものを感じた。

 

 

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